膣の健康がQOLを左右する! iroha Healthcare発表イベントトークセッションの様子をお届け
2025年3月18日(火) に、女性の性の健康をサポートする新ブランド「iroha Healthcare(イロハ ヘルスケア)」が誕生しました。それを記念し「腟の健康を守る大切さ」をテーマにトークイベントを開催しました。
イベントでは女性医療スペシャリストの関口由紀先生(泌尿器科医)、iroha公式アンバサダーの水原希子さん、芸人の友近さんをお迎えし、お話をしていただきました。
本日は当日のトークイベントの様子をお届けします!
注)「ちつ」の解剖学的に正しい表記は「腟」ですが、この記事では一般的な表記である「膣」を使用します。
登壇者プロフィールはこちら
水原 希子(みずはら・きこ)
1990年10月15日、米テキサス州ダラス生まれ。兵庫県神戸市育ち。
2003年よりモデル活動をスタートし、2010年に映画『ノルウェイの森』で映画デビュー。
2017年に自身がプロデュースするブランド「OK」を立ち上げ、2021年にはAmazon Prime Video「キコキカク」で初の番組企画・出演・監修を手がける。
2024年にはディレクターを務めるライフスタイル・自然由来ビューティーブランド「キークス」(kiiks)がスタートするなど俳優、モデルのほかデザイナーとしてもマルチに活躍中。
OK(Office Kiko) ウェブサイト:https://officekiko.com/
「キコキカク」ウェブサイト:https://kikokikaku.jp/
kiiks ウェブサイト:https://kiiks.online/
Instagram:@i_am_kiko
友近(ともちか)
1973 年8月2日生まれ。愛媛県出身。
日本のお笑いタレント、ものまねタレント、女優。
高い演技力と独自の観察眼を活かした一人コントやモノマネで人気を集め、芸人としての活動にとどまらず、ドラマ・舞台出演、音楽活動など幅広い分野で活躍中。
昭和歌謡の世界観を体現する架空の演歌歌手「水谷千重子」としても多くのファンを持つ。
Instagram:@mizutanichieko
関口 由紀(せきぐち・ゆき)
女性医療クリニックLUNAグループ理事長。医学博士。
2005年に横浜元町女性医療クリニック・LUNAを開設。irohaヘルスケアのケーゲルチェッカー、インナーマッサージスティックを監修。
女性の排尿障害や骨盤臓器脱など、これまで語られる機会の少なかった女性特有の健康課題に取り組み、診療と啓発活動の両面で第一線を走り続けている。テレビ・雑誌への出演や講演活動も多数。
医療の枠を越えた「女性の人生に寄り添う医療」を提唱している。
日本泌尿器科学会認定専門医・指導医
日本東洋医学会認定専門医・指導医
日本性機能学会認定専門医
日本排尿機能学会認定専門医
医学博士
経営学修士(MBA)
日本メンズヘルス医学会テストステロン治療認定医
女性医療クリニックLUNA 横浜元町/ネクストステージ ウェブサイト:https://www.luna-clinic.jp/
Index
iroha Healthcare(イロハ ヘルスケア)とは
「性を楽しむ」ためのプレジャーアイテムブランド「iroha」、「日常のケア」のためのデリケートゾーンケアブランド「iroha INTIMATE CARE」。
そこに「性の健康をサポート」するためのセクシャルヘルスケアブランド「irohaヘルスケア」が新たに加わりました。
女性は二次性徴を迎えてから、心身ともに大きく変化します。月経痛やPMS、更年期など悩みはさまざまです。
iroha Healthcareは、このような女性の身体に起こるトラブルやお悩みに、寄り添い、いたわり、癒すためのブランドです。
膣とその周辺の健康維持に役立つ製品をはじめ、性機能や女性特有の疾患・お悩みにまつわる製品やサービスを提供し、女性が自分らしく“性”と“生”を楽しめるよう、様々なサポートをしていきます。
膣を支える「骨盤底筋群」を知ろう
司会:「腟の健康を守る大切さ」というテーマでトークセッションを始めていきます。まずは関口先生、膣の構造・役割について教えてください。
関口先生:骨盤底は、尾骨から恥骨にかけて広がっている菱形のプレートなんですね。プレート臓器とも表現できます。
筋肉、靭帯、筋膜などでできていて、膀胱、膣、子宮などを支えていて、排泄の機能も担っているんです。
もちろんセックスする時も膣を使います。排泄と性機能を維持しているのが骨盤底という場所なんです。
関口先生:骨盤底筋群というのは、骨盤底を構成している一つの要素なんです。ただ、骨盤底は骨盤底筋だけでできているのではなく、皮下組織や靭帯、筋膜なんかでできているということですね。
筋肉はしっかりしているけど血流が悪いという場合は、血流を良くしないといけないんです。マッサージとか、動かしたり緩めて血流を良くすることが重要といわれていますね。
骨盤底筋は100%傷む
関口先生:骨盤底というのは妊娠・出産すると100%傷みます。
全員:100%… 。
関口先生:生理があるだけでも傷むのですが、出産で傷んで、40代で全身の筋肉の衰えに伴って骨盤底の筋肉も弱くなり、50歳代で女性ホルモンが10分の1に減ると粘膜や皮下組織が減って、どんどん悪い状況になっていくんですね。
さらに生活習慣。タバコ吸っている、慢性の喘息を持っている、便秘しているなどもあると、それがさらに悪化していくということになりますね。
水原さん:出産したら100%…(骨盤底筋の筋力が)損なわれて、そのあとはどうする…? トレーニングとかあるんですか?
関口先生:ひびの入ったお茶碗をイメージしてください。 日常生活はできるんだけど、以前のひびの入っていない状態とは違うので、大事に扱ってケアしていくということですね。
骨盤底筋が傷むとQOLの低下につながる
友近さん:そもそも「膣を鍛える」とか、「膣が健康でなければ」とあまり思ったことがなかったので、日頃からどうするべきなのか。
私は加圧トレーニングに行っているのですが、そこで先生に「膣とか肛門とかをギューッと締めてください」と言われたことがあって。
トレーニングだから自然にそれをやっていたのですが、よくわからず言われたままにやっていました。(膣や肛門を締めることが)結構いろいろなことに影響してくるんですかね。
関口先生:そこ(膣・肛門周りの骨盤底筋)がやはり中心で、すべての健康のもとですね。 脚の筋肉とかは普通に歩くだけでも健康は保たれるのですが、膣周りの骨盤底筋は意識しないとどんどん衰えていきます。
友近さん:ちょっと難しいんですよね、ウッと力を入れる…。
関口先生:力を入れずにリラックスして、そこだけをキュッと上に持ち上げるんです。
司会:ヨガやピラティスなどいろいろなトレーニングの時に「膣や肛門を締めて」というのはよく聞きますよね。 膣の健康は、QOL(クオリティオブライフ=生活の質)にどう関係してくるのでしょうか。
関口先生:(まずは)セックスって非常に重要ですよね。セックスは子どもを産むため以外にも、コミュニケーション手段としても重要です。
良いセックスができている人たちは脳内のホルモンの状況も良いのです。若い時から定期的にセックスをして、60・70・80歳までセックスできる体でいることは非常に重要です。 あとは排泄の問題。尿漏れ、頻尿とか。
膣から子宮や直腸が出てしまう骨盤臓器脱ですね。これらを予防するためにも、(膣・骨盤底筋の)ケアが必要ということです。
司会:平均寿命が伸びているこの世の中で、「膣のケア」の重要性も大きくなりそうですね。
水原さん:聴いていて、「(膣も)トレーニングしていくことが大事」ということを、私も含めて知らない方がすごく多いと思います。
多くの女性に知ってもらって、楽しい人生と、QOL(の維持)に役立ててほしいなと思いました。
友近さん:尿漏れの話も出ましたけど、年をとっていくと、尿漏れパッドみたいな商品も使う人が増えますよね。これも「膣がちゃんと機能しなくなってくるから」ということなんですかね。
関口先生:尿漏れしている人は、ほぼ100%膣を締めることができないんです。
友近さん:私はまだ膣は締められていると思うんですけど、10年、20年前に比べるともうギリギリとか、ちょっと漏れちゃうこともあるので。
(内股にしながら)股をこうやったところで効果ないんですよね。中をギュッと締めないとね。
骨盤底筋のケア方法とは?
司会:続いて、骨盤底筋のケア方法について詳しく教えてください。
関口先生:締めるのが重要ですね。
全身リラックスして、まずは肛門をギュッと締める。それが第1動作。
友近さん:今やってます!
関口先生:第2動作は、膣と尿道をギュッと締めるんですね。
第3動作は全身リラックスで、肛門をギュッと締めてから膣と尿道をギュッと締めて、息を吐きながらそれを上にぐっと持ち上げていくという。
司会:第2動作あたりから難しいという声が聴こえています…。
水原さん:できている感覚がまだわからない…。
関口先生:肛門を締められる人は多いですが、膣と尿道はわからない人は結構いますね。
友近さん:そうですよね。
関口先生:今紹介した第1~第3動作をできるのが理想です。これに向かってみんな頑張るということですね。
水原さん・友近さん・TENGA社員の骨盤底筋の状態をチェック!
司会:実は水原さんと友近さんには、事前に骨盤底筋の検査をして頂きました。その時のエコー動画がありますので、ご覧いただきたいと思います。
動画の上部に位置する黒い四角い影が膀胱です。骨盤底筋はこの膀胱の下に位置するため、骨盤底筋が上手く動かせていると、膀胱が上がります。
司会:まずは水原さんのエコー動画です。先生、骨盤底の筋力がこのエコーでわかるということでしょうか。
関口先生:水原さんは少し緊張してらっしゃって、なかなか動かせなかったのですよね。測定した理学療法士の話では、会話していたら(リラックスできて)動かせるようになったと。
水原さん:最初は「動かしてください」といわれて、呼吸と同時にそれをやっちゃっていて。
呼吸を意識せずに力を抜いて、カジュアルに話ながらできるか、みたいなアドバイスしていただいたんですけど。
関口先生:そうですね。「一緒に話しながらやるとできましたよ」と聞いています。ただ、この動画を撮ったときは緊張していて動かせていないようですね。(動画からも)緊張が伝わってきます。
司会:友近さん、(水原さんのエコー動画でも)動いているようには見えますよね?
友近さん:ね~!
水原さん:フルのポテンシャルはここでは出せなかったけど、先生曰くもう少しはいけるということですかね。
司会:次に友近さん!
友近さん:なんか様子が違いますね。
水原さん:おお~~~!
関口先生:友近さんはね、さずがうまいんですよ!
司会:ぎゅんと上に持ち上がりましたね!
関口先生:友近さんは正常。骨盤底筋を上手く動かせている画像が撮れました。
司会:正常なんですね! すごく強めに動いているように見えます。本来こうでなければいけないということでしょうか。
関口先生:そうですね。ぎゅっと上がって、もうちょっと維持できるとより良いかもしれませんね。
昔は、もっと上げたまま10秒くらい維持できたんでしょうけど、今は2~3秒で緩んでしまう状況かもしれませんね。持続時間が今後の課題かもしれません。
司会:最後にもう1人、TENGA社員のSさんのエコー動画なんですけれども、関口先生、これは…静止画ではないですよね? !
関口先生:この子も…難しかったのかな?今回たまたま友近さんが良かった感じですね。
司会:動かせていない理由にはどのようなことが考えられますか?
関口先生:(この方が)おいくつだったかわからないのですけど、若い方は「緊張」が動かせない一番の理由です。教わるとできるんだけど、普段教わることもなく、骨盤底筋を動かしたことがないという場合も多いです。
友近さん:私、教わると逆にできないタイプで。なんでもそうなんですよ。
ダンスも教わっても全然踊れないんですけど、自由にやってといわれると踊れる。これも「こうやってください!」といわれるとできなかったと思うんですけど。なんか感覚で(笑)やったらできたみたいな。
司会:友近さん、フリースタイルであれだけのポテンシャルを出していたということですね! ?
自分で膣を触ることを日々の習慣に
司会:骨盤底筋のエコー動画をみなさんでご覧いただきましたがいかがですか?
水原さん:悔しいというか…。もっと使えるようになりたいなと思いました。コツをつかみたいですね。
友近さん:自分のをみて、意外と元気なんだなって。普段から動きまくっているというか。自然に筋肉、体幹とかも鍛えられる仕事をしていると思うので、そういう風になったのかなと。実はあんまり意識したことなかったので。
司会:そういった普段の動きからケアできる方法もありますよね。関口先生、やはり改めて骨盤底筋の重要性は大きいですね。
関口先生:骨盤底筋のケアがちゃんとできれば、80~90%は病院に来なくても良いんです。頻尿尿漏れ、セックスのトラブルなしで過ごせる。これができさえすれば良いというくらいです。
なかなかできないのが問題で、自分で自分の膣に触っちゃいけないという洗脳を受けていると私は思いますよ。
もっと自分で自分の膣の中に指を入れて、その指を締めることができるかを確認してほしいです。
今日も色々な製品がありますけど、膣の、フェムゾーンのケアもしてほしくて。オイルを塗って、スティックで痛いところはマッサージして。肛門と膣をキュッと締めて。
指が一番良いと思うんですけど、指をギュッと締めて、上に持ち上げるという確認ですね。そういうのを日々の入浴後のケアにしてほしいなと思います。
【関口先生解説】インナーマッサージスティックとインナーマッサージオイルを使用した膣マッサージの方法
司会:指でのケアもありますが、irohaヘルスケアのアイテムを使用した方法も教えていただけますでしょうか。
関口先生:まずは(指で)自分で触った方が良いと思います。オイルなんかつけてね。クリトリスや膣を触ってもらって、指の第二関節まで入れます。
だいたい痛いのは、4時とか6時とか、(膣を正面から見た時の)下側なんですね。
痛いところが確定したら、スティックにオイルを塗っていただいて。そーっと入れて。痛いところをもみほぐすんです。
司会:関口先生、痛いと感じるのはなぜでしょうか。
関口先生:血流障害です。ストレスがある人は膣も痛くなるので、日々ケアしてもらって。こっち(スティック太い方)が痛い人は、細い方で全然かまわないですよ。細い方で痛いところをしっかり押し、いた気持ちよくする。
処女でも膣マッサージはできる?
友近さん:まったくセックスの経験がない方だと、また違う痛さが出てくるのかな?と思うのですが…そういう方でもできますか?
関口先生:こちらは処女の方でも全然大丈夫ですね。早めに試してみて、痛かったら相談にくることですね。経験がなくても、自分で鏡でみてもらって、自分の膣が綺麗かなと。試しに入れてもらっても良いと思いますよ。
友近さん:すごい勇気がいることだとは思います。
関口先生:そんなに勇気は…いりますかね?
友近さん:最初は、いると思いますね…!
膣は丈夫。怖がらないで触ってほしい
関口先生:それが日本の文化の良くないところで。他の文化圏は(膣に触れることを)母親がちゃんと教えたりしているんですよね。
友近さん:タンポンもやっぱり入れるの怖いですもん。でもそう思っちゃいけないってことなんですよね。
関口先生:そうそう。
司会:私もちょっと思います。「勇気がいることだ」と思っていること自体もアップデートしなければならないですね。
関口先生:膣は丈夫です。ですからもっと気軽に、見たり触ったり入れたりするべき。べきというか、したほうが健康に良いし、楽しいのだと思います。
膣の健康を保つための洗浄・保湿ケア
司会:(膣は)丈夫なんだという先生の力強いコメントもいただきました。膣の健康に関して意識している点はありますか?
水原さん:保湿は大事だと聞いたので。専用のソープを使って、清潔に保つようにしています。今回のエコー動画を撮った際、「(膣)マッサージしてくださいね」といわれたのでチャレンジしてみたんですけど、まだコツがつかめなくて難しいです。
「ここがちょっと痛いな」とかそういう感覚を掴むためにも続けていきたいなと思っています。
司会:デリケートゾーンのケアとして、専用のソープがだんだんと世の中に浸透している印象があります。関口先生、やはり「洗うこと」はとても重要なことなのでしょうか。
関口先生:ごしごしは洗っちゃいけないんですよね。優しい洗浄力のもので洗うのが重要。pHが弱酸性のソフトな洗浄力、でもしっかり洗えるソープを選ぶというのが重要ですね。
司会:水原さん友近さんは膣の健康を保つために何か使われていたり、これから使ってみたいなというアイテムありますか?
友近さん:いや、わからないです。今日いろいろ先生に教えていただきましたけど、逆に乾燥あんまりしていないんですよね、私。
関口先生:まだお若いということですね。
友近さん:いや若くはないんですけど、50は過ぎているので。年は関係ないということですかね?
関口先生:遺伝があって。(友近さんは)運の良い50%。運が悪い人50%の人は50過ぎると、乾燥しちゃいます。
友近さん:でもあまりにも乾燥しなさすぎると、蒸れてカビが生えるんじゃないかと。
関口先生:そんなことないです。フェムゾーンは湿っているのが正常なんですよ。哺乳類の生殖は濡れている所じゃないとできないんです。乾燥したら生殖できないので。常に湿っているのが重要。
司会:友近さん、今はかなり正常ということですね。
関口先生:本当に正常な状態ですね、筋肉の状態も良いですし、保湿もできていて素晴らしい。
水原さん:私はアンバサダーを務めさせていただいているので、irohaのフェムケアの全種類、ソープを使わせていただいているのですけど。いろいろな香りを毎日、今日はこれ、あれとか使わせていただいています。
関口先生:(体とは)別々に洗うって良いですよね。やりだすと、自然に習慣として洗ってますでしょ。もう戻れない。
友近さん:体用のやつだと刺激が強すぎるのかなと。使い分けた方が良いということですね。
司会:友近さんはかなり良い状態だと思うんですけど、さらにということで。ぜひアイテムデビューもしていただければと思います。
膣の健康はライフステージによってどう変わっていく?
司会:女性は特に年齢によって体の変化を感じることが多いと思います。ライフステージによって、女性の体や、膣の健康がどのように変わっていくのか教えてください。
関口先生:20代は何もしなくても良いんですけど、30代くらいから、筋肉とか粘膜の衰えがやってくるんですね。そのころからケアを習慣化しておくと後が楽なんですよ。
30歳からは保湿と運動ですね、これを習慣にすると。
していないと、40歳あたりで、骨盤底の筋力が衰えてきます。50歳くらいになって、まあ40歳くらいからですけど、女性ホルモンが低下してくると、皮下組織が薄くなり弱くなり、ペラペラになってくる。全員じゃないですよ。50%くらいの人がね。
で、50歳でそういうことが始まる前の時期に、保湿と骨盤底筋トレーニングの習慣化ができると、その先の人生が楽ということですね。
水原さん「母が子宮脱を経験しました」
水原さん:実は私の母が3~4年前に子宮脱になって。それをきっかけに母から「希子ちゃん、こんなこというの恥ずかしいんだけど、ママ子宮脱になっちゃって、膣トレっていうのがすごく大事みたいだから希子ちゃんも今の年齢からやった方がいいよ」と言われたんですね。
その時に、実は子宮脱ってけっこうな確率で起きるって…。
関口先生:そうですね10人に1人くらい。みんな言わないで一人寂しくケアしている人がまだ多い病気ですね。
友近さん:子宮脱って私は初めて聞いたんですけど…どういうものなんですか?
関口先生:膣から膀胱とか子宮とか直腸が降りて、出てきちゃう。
膀胱が落ちてくるとそれだけで頻尿とか、尿が出にくいとか。尿漏れも起こりますけど。夕方になって疲れてくると、膣からピンポン玉のようなものが出てくるというのもそうですね。
水原さん:母すごいびっくりしていて。そういう「10人に1人子宮脱になっているんだよ」ということを誰も恥ずかしくて話せなかったりとか。
その時初めて、母親と膣に関して話すことができて。本当はそれよりも前に、恥ずかしいとかそういうのではなくて、健康の一つとして話したり、トレーニングできたら良かったなと思っているんですけど…。
なので、私は頑張ってトレーニングしていきたいなと思います。
司会:貴重なお話をご家族でされたんですね…!
友近さん「3~4年前から膀胱炎が頻繁に」
友近さん:トイレが近いというか。膀胱炎は3~4年前から頻繁に起こすようになりまして。
おかしいなと思ったら水を1Lがーっと飲んで菌を出すようにしたら、病院にいかずに自分で治せるようになったんですけど。それも膣に関係しているのかなって。
あとは、生理不順だったんですけど、40過ぎてからちゃんとくるようになったんですよ。
関口先生:年齢が経って成熟してきて、社会的ストレスが減ってきたことも関係するでしょうね。今はまだいいんですけど、60近くなってきて生理がなくなったタイミングで変化があるので、早めに対応すると良いと思いますね。
膀胱炎は心配ですけど、女性ホルモンが減って、(頻度が)増える人と減る人がいるので、今それで対応できているんだったらそれで良いんですよ。
さらに閉経前後から悪くなってくるようだと、局所のホルモン補充などの対応をしたほうが良い人が多いですね。
関口先生「更年期は生まれ変わりの機会」
関口先生:セックスに関しては、(閉経後)かえってできるようになる人とできなくなる人がいて差があるので、どっちともいえないんです。ただ気を付けてもらいたいのは骨ですね。
骨が悪くなってきます。あと血管も悪くなってきて、記憶力も悪くなるので、外陰部の健康を守るとともに、それ以外の全身もケアして、90・100になっても元気な体を作るというのが更年期のリボーンですからね。
更年期は悪くなるわけではなくて、これから良くなるための第二の生まれ変わりなので、あんまり怖がらずに過ごしていただければよいかなと思いますね。
膣の健康を保つために、日々の生活での意識を
司会:力強い、励みになるようなコメントをありがとうございます。最後に、膣の健康を守るために実践できる方法を教えてください。
関口先生:しっかりごはんを食べないといけないですね。タンパク質をしっかりとるということです。運動を週に2~3回、おでかけやデートを月に2~3回。
これは目指すところ、という意味ですよ? それプラス骨盤底筋トレーニングですね。
1日1回は自分の骨盤底筋が締まっているかのチェック。そして日々の洗浄と保湿ですね。この辺りを日々のケアにしていただけると良いかなと思います。
司会:関口先生、今日は本当にたくさんの情報をありがとうございます。みなさんもいろいろな知識が得られたと思います。最後に、水原さん友近さんからみなさんにメッセージをお願いします。
水原さん:膣周りのケアもそうですけど、最終的に、運動するとかドキドキするデートというのも女性ホルモンのために大切なんですね。…(関口先生:月2回!)
総合的な部分で、健康であるということの大切さもすごく感じました。
一人で抱え込まずに、母が私に教えてくれたように、今日学んだことをお友達や家族に共有して、一人でも多くの人が健康であるように、恥ずかしさはまだあると思うのですが、できるだけそういうことを取っ払って、みんなで健康な人生を過ごしていきたいというメッセージを伝えていきたいです。
友近さん:日頃から膣というものを意識して生活をしていなかったので、すべての体の中心ですし、不調にも関係してくるという話を聴くと、もっともっと大事にしなきゃいけないんだなと思いました。
あと、やっぱり怖いものだとか、勇気がいる、みたいな発言をすると先生が「その考えダメ」と確かにそうだなと思いました。
その意識を広めていきながら、メディアでも「あんまりそういう発言をしちゃいけない」と思わないようにしようと思います。
今日も自分は乾燥しなくて、「カビが生えるんちゃうか」と言ってしまいましたけども、そういうことも疑問だったので、先生にいわれてそれが正常なんですよって。
勇気をもって質問したり人に話すことも大事だなと思いましたので、みなさんも日頃の生活で意識していただきたいなと思いました。
ご登壇いただいた関口先生、水原さん、友近さんありがとうございました!