irohaなでしこ色シリーズ発売記念「Talk About Pink〜いつからピンクは女子の色?〜」イベントレポート
みなさまこんにちは! 広報宣伝部の本井はると申します♡
2019年3月27日に「Talk About Pink〜〜いつからピンクは女子の色?〜」というイベントを開きました。
都合がつかなかったり、遠方にお住まいだったりして「行けなかった・・・!」という方のために、こちらのブログでイベントの中身をご紹介させていただきますね。
Index
歴史を探りつつ、ファッションや社会的背景からピンク色について考える
今回のイベントは、従来のiroha製品8種にピンクカラーを施した「irohaなでしこ色シリーズ」発売を記念して行われました。「ピンク=女の子らしい色」という価値観が浸透している中で、時に「女性らしさの押し付け」とも捉えられがちなピンク。
そこでirohaは、ピンクが女子の色とされてきた時代背景をひもとき、様々な観点からピンクについて語ることで、女性とピンクの関係性について考える機会を作りたいと考えました。
ゲストは、「おフェロ」や「雌ガール」などのトレンドワードを生み出した月刊女性誌「ar」編集長の笹沼彩子さん、女性誌を中心に恋愛企画などを担当するライターの吉田奈美さん。弊社広報の西野(以後ふ〜みん)も加わり、1時間半の対談です。
桜がちょうど見頃を迎え、春の日差しがうららか。イベント日和です。この日は、約60人がご来場くださいました。
会場はなでしこ色シリーズに合わせてピンクにライトアップし、登壇者のみなさまもドレスコードをピンクにさせていただきましたよ。ご自身の個性に合わせてピンク色を身にまとっていらっしゃいます。オリジナルカクテルもつくりました♡
「女子=ピンク」の歴史
前半は、堀越英美さん著「女の子は本当にピンクが好きなのか」を参考にさせていただき、ふ〜みんがピンクの歴史について紐解きました。詳細はぜひ本をご覧ください!
「ピンク=女子」が誕生したのは、ロココ文化の花開いた18世紀フランス。マリー・アントワネットやポンパドゥール夫人といった貴婦人たちが、ピンクを大流行させました。フランス周辺の文化と結びついてヨーロッパに波及していったのだとか。
二次大戦後には、ハリウッド女優や映画の影響から、世界的にも「ピンク=男性に好まれる色」という認識が確立していきました。
一方日本では、戦時下の雑誌が政府の規制をかわすため、可愛らしい響きの「桃色」を多用したことから、「ピンク=卑猥」というイメージが生まれていたそう。今でも「ピンク映画」や「ピンク面(スポーツ紙などの紙面)」という言葉がありますよね。
(左から笹沼さん、司会をしてくださった関本なこさん)
日本の女性にとって複雑な色となったピンク
登壇者の3人にも、幼少期の写真をお借りして、ピンクのイメージや抱いてきた思いについて伺いました。吉田さんは、シックな濃い紫色のドレスに包まれた幼少期の写真を「トラウマ」と振り返ります。
ピアノの発表会で着るドレスを選びに家族でデパートへ行き、ピンクのドレスと濃紫のドレス、どちらがいいかと聞かれたそう。
紫を勧める父に対し、幼心ながらに気を使った結果「本当はピンクが着たい」と言い出せなかったといいます。それからというもの、ピンク嫌いな少女として過ごすことになってしまいました。
対照的なのは笹沼さんとふ〜みん。小学生の頃の笹沼さんはピンクのワンピースを着て微笑み、ふ〜みんもディズニープリンセスのピンク色ドレスを着ておませな顔をしています(!)
(左からふ〜みん、吉田さん)
irohaが事前にしていたアンケートでも、「ピンク色をファッションに取り入れることに抵抗がある」と答えた方が30%もいらっしゃいました。(n=1009)
また、日本色彩研究所(2009年)の調査によると、小2女子の19%が「最も嫌いな色」とし、小5、6女子は「最も好む色」として2位に挙げています。JSコーポレーション『高校生白書』(2009年)の調査では、女子高校生の中で「好きな色」1位、「嫌いな色」2位となっていました。
日本の女性にとって、好き嫌いが両極端に分かれるピンク。単に好みの問題だけでなく、「ピンク色は女の子らしい色」という価値観が広がったことで、なにやら複雑な感情を抱く色となってしまったようです。
さりとて魅力的なピンク色。私たちはどうすれば気軽に付き合うことができるのでしょう? 吉田さんから心境面、笹沼さんからファッション面について伺いました。
ピンクと気軽に付き合いたい〜心境編
幼少期の体験からピンクに対して複雑な気持ちを抱いてしまったという吉田さんですが、現在は小物もほぼピンクというほど大転換が。
ずっと「私なんか似合わない」とピンクを身につけたい気持ちを抑えてきた吉田さん。ある時、「どうして自分だけピンクを着ちゃいけない人生を歩まないといけないのか…」とふと思いました。
しかし、心は葛藤に揺れました。「これまで身につけていなかったのに、突然ピンクを取り入れたら『どうして急に?』って周りの人に聞かれるかも」。
そして出した結論は、言い訳を作ってあげること。聞かれたときは、「風水でピンクは人間関係が円滑になる色だから取り入れると答えよう」と考えました。
ファーストピンクに選んだのは、携帯電話の色でした。その後は堰を切ったようにピンク色を楽しんでいるといいます。自分で「言い訳」を作ることで、安心して第一歩を踏み出せたそう。本当は好きだったピンクを身につけられ、心が軽くなったといいます。
この日も素敵なピンクネイルをしていらっしゃいました!
ピンクと気軽に付き合いたい〜メイク・ファッション編
ar編集長である笹沼さんには、メイク・ファッションの観点からアドバイスをいだたきました。笹沼さんご自身は、ピンクを「自分の気分を盛り上げるもの」と捉えているそう。
誌面では、レイアウトとして「夢のある世界観」を伝えるために、ピンク色を取り入れることが多いといいます。
ピンクに抵抗がある…という人に向けては、吉田さんの携帯ように、小物からピンクを取り入れるのはとても有効だとか。
「柔らかい素材(シフォン素材のワンピースなど)だと抵抗がある人も多いのでは?」と話し、ベルトやキャップなど小物類を提案してくださいました。
また、Tシャツならユニセックスなアイテムとして取り入れやすいとのことです。
流行についても伺いました。
いま流行っているのは肌なじみがよく都会的なイメージがある「くすみピンク」。メイクのベースカラーでピンクを使うと「幸せな顔」になり、目元にピンクが入っていると「湿度のある(色っぽい)女性」を演出できるそう。ぜひ取り入れたいですね! また、明るいピンク色を顔の近くに取り入れると、顔のくすみをカバーしてくれる嬉しい効果もあるようです。
さてさて、これにてイベント終了です。ピンクが女の子の色とされてきた社会的背景からファッションのお話まで、幅広い話題となりました。登壇してくださった吉田さん、笹沼さん、本当にありがとうございました!!
終わりに〜irohaなでしこ色とピンク
なでしこは、秋の七草の一つであり、その種類は約300品種あるといわれています。可憐で優しい色から情熱的な原色まで、さまざまな色が存在し、まるで女性の多種多様な側面をあらわしているようです。
そんな女性の魅力をイメージし、irohaの新シリーズをつくりました。
この「irohaなでしこ色シリーズ」発売を機に、「女性がピンクを気軽に身につけられないことがあるとしたら残念だなあ」と考え、今回のイベントを企画しました。
ふ〜みんがイベントの最後に話していました。「『ピンク=女子』となってから、実はたったの70年しか経っていません。ピンクに苦手意識がある方も、好きという方も、自分が好きなピンクを選び、楽しんでいただけたらうれしいです」
本当にその通りですね。どんなことでも、周りにどう思われるか、変じゃないか・・・気になる方もたくさんいらっしゃると思います。
でも、好きなものを選択して、輝いている皆さんにこれからもお会いしたいです!
以上、微力ながらそのお手伝いができればと思う、はるでした!