更年期のおりものの変化|色や量・見た目について【医師監修】
注)「ちつ」の解剖学的に正しい表記は「腟」ですが、この記事では一般的な表記である「膣」を使用します。
更年期の女性の身体には、さまざまな変化が現れます。その1つが「おりものの変化」です。
女性ホルモンの低下により、おりものの量や色、性状が変わるため「病気じゃないかな」「この変化は私だけかもしれない」と不安になる方もいるかもしれません。
この記事では、医師監修のもと、更年期のホルモンバランスやおりものについて、詳しく解説します。
【記事監修医師】喜田直江
なおえビューティークリニック院長
平成13年 京都府立医科大学卒業後、産婦人科医として多数の分娩・手術症例を経験。
平成15年 形成外科医として、形成外科の基本から縫合の技術まで幅広く習得。
平成18年 大手美容外科にて美容外科・美容皮膚科全般を習得。とくに婦人科系の美容手術は、日本でも有数の症例数を誇る。
平成23年10月、東京銀座でなおえビューティークリニックを開院。美容婦人科治療専門クリニック。
TV、雑誌など多数のメディアに出演中。日本形成外科学会会員、日本性科学会会員、日本抗加齢医学会会員、ビビーブ認定医、ウルトラヴェラ認定医。
※記事内で紹介する商品は、医師が推奨しているものではありません
Index
更年期とは? おりものが変化する原因は?
更年期とは、閉経前後5年の計10年を指します。特定の症状があってもなくても、この期間は更年期です。
女性のライフステージは大きく思春期、性成熟期、更年期、更年期以降に分けられます。
個人差がありますが、思春期は10~18歳頃、性成熟期は18~45歳頃、そして更年期は45歳頃に始まり、55歳頃で終了するといわれています。更年期以降は、老年期や黄金期と呼ばれることもあります。
更年期では、徐々に女性ホルモンの分泌が低下していき、身体的・精神的な症状が現れることがあります。これらの症状がひどくなり、日常生活に支障が出る状態が「更年期障害」です。
更年期の女性ホルモンの変化
更年期では、主に以下の2つの女性ホルモンであるエストロゲンとプロゲステロンの変化が起こります。
エストロゲン
画像出典元:おとなセイシル「女性ホルモンとは 分泌量が原因の5つの病気や症状」
エストロゲンは女性の第二次性徴の発現や維持、子宮内膜の増殖、骨密度の維持、皮膚のハリ、血管機能の維持などの重要な役割を担っています。
更年期になる45歳頃から急激に減少していき、皮膚、骨、血管に影響を及ぼします。
プロゲステロン
プロゲステロンは、月経周期の調節や妊娠の成立・維持に不可欠なホルモンです。35~40歳頃からゆるやかに減少し始め、更年期に月経不順を起こします。
更年期には、いわば“女性らしさ”を作るエストロゲンの低下が注目されがちですが、プロゲステロンの低下も大きく関わってきます。
どちらも減少していく女性ホルモンですが、2つの分泌量の差の開きによっても身体に変化が起こります。
更年期の主な症状
血管の拡張による症状 |
ほてり、のぼせ、ホットフラッシュ、発汗など |
身体症状 |
疲れやすさ、めまい、動悸、胸の締め付け感、頭痛、腰・背中・関節の痛み、肩こり、しびれなど |
精神症状 |
やる気の低下、不眠、情緒不安定、イライラしやすいなど |
更年期の症状は大きく3つに分けられ、症状の出方や程度は人それぞれです。
また、加齢などの身体的因子、これまで過ごしてきた環境や性格などの心理的因子、職場や家での人間関係の社会的因子も関係しているといわれています。
更年期のおりものの変化
- 量の変化(増える、減る、なくなる)
- 色の変化(茶色、黄緑色、透明)
- 性状の変化(水っぽい、ゼリー状、粘り気がある)
- 血が混じる
- 臭いがキツくなる
正常なおりものは透明に近い乳白色で、ほぼ無臭~少し酸っぱいにおいです。下着に付着すると黄褐色に変化することもあります。
しかし、更年期に入ってエストロゲンが低下すると、膣内の正常な細菌バランスが保たれず膣壁も薄くなるため、膣に炎症が起きておりものに異常が現れることがあります。
更年期には肌や目、口などが乾燥する症状がありますが、この乾燥は、膣や膣周辺も例外ではありません。うるおい不足により、デリケートゾーンの痛みやかゆみなどを引き起こす場合もあります。
おりものの変化について、さらに詳しく見ていきましょう。
量の変化(増える、減る、なくなる)
エストロゲンの分泌が少なくなると、一般的にはおりものの量が減ります。そして、閉経してから2~3年程度で、おりものが全く出なくなる方がほとんどです。
ただし、更年期中はエストロゲンの分泌量が安定していないため、急に増えたりする可能性もゼロではありません。
おりものの量の変化には個人差があります。量だけでなく、続いている期間や色、臭いなどの変化を伴う場合は、クリニックを受診しましょう。
色の変化(茶色、黄緑、透明)
更年期にはおりものの色が変化することがあります。ここでは、茶色、黄緑、透明の色の変化について説明します。
茶色のおりもの
茶色のおりものは、不正出血によるケースがほとんどです。おりものの中に血液が混じると、時間の経過で茶色に変色します。
更年期はホルモンバランスの乱れから不正出血が起きやすいです。不正出血の原因が単なるホルモンバランスの乱れなのか、子宮や卵巣の疾患などによるものなのかは、検査してみないと分かりません。
特に、子宮体がんは更年期世代から50~60代が発症のピークとされているため、定期的な検査を受けるようにしましょう。
黄緑・黄色のおりもの
黄緑や黄色のおりものは、感染症の可能性があります。特に強い臭いや痒み、痛みを伴う場合は、膣炎や性感染症などの感染症が疑われます。
膣炎は、もともと体内にいる細菌が異常に増殖し、膣内で炎症を引き起こす病気です。更年期には免疫力の低下や膣の乾燥が進むため、感染症にかかりやすくなります。
透明のおりもの
透明なおりものは、そのほとんどが正常な分泌です。これまでと変わらないおりものであれば、過度な心配は不要です。ただし、量が急激に増えたり、水っぽく感じる場合は、その他の要因によるものかもしれません。
性状の変化(水っぽい、ゼリー状、粘り気がある)
おりものの性状も更年期に変化することがあります。水っぽい、ゼリー状、粘り気があるおりものについて詳しく見ていきましょう。
水っぽいおりもの
更年期は、エストロゲンがだんだんと低下する一方で、急に前触れなく増加するなど、分泌量が安定しない時期です。そのため、一時的におりものが水っぽくなることがあります。
ただし、子宮や卵管の炎症や疾患が原因で水っぽいおりものが出るケースもあるため、これまでにない量が一度に分泌したり、色や痛みを伴う水っぽいおりものが出たりした場合は注意が必要です。
また、水っぽいおりものを「尿漏れかも」と疑われる方もいらっしゃるかもしれませんが、自然に出てしまうおりものに対し、更年期の尿漏れの原因は「腹圧性尿失禁」と「切迫性尿失禁」です。
「腹圧性尿失禁」は、くしゃみや咳、重いものを持ち上げた際など、お腹に力が入った際に起こる失禁で、「切迫性尿失禁」は突然強い尿意を感じ、トイレに行く前に尿が漏れてしまう失禁です。
この2つに当てはまらない水っぽい分泌物は、おりものである可能性が高いと言えます。
ゼリー状のおりもの
ゼリー状のおりものは、ホルモンバランスの変化に伴うものです。排卵期のおりものがゼリー状になるのと同じように、更年期にもホルモンの影響でゼリー状のおりものが出ることがあります。これは一時的なもので、過度な心配はいりません。
粘り気があるおりもの
粘り気があるおりものも、更年期のホルモンの変化によるものです。エストロゲンの低下により膣の粘液が変化し、粘り気が強くなることがあります。粘り気があるだけは特に受診などの必要はありませんが、ほかにも不快な症状が出ていないか、チェックする癖をつけておくといいでしょう。
血が混じる
更年期には、膣粘膜が薄くなって出血しやすくなったり、不規則な月経によって、おりものに血が混じることがあります。大量の出血や頻繁に血が混じる場合は、子宮や卵巣に問題がある可能性もあるため、早めに医師の診察を受けましょう。
臭いがキツくなる
ホルモンバランスの変化や膣内の細菌バランスの乱れにより、おりものの臭いが強くなることがあります。
特に更年期は、膣の自浄作用が低下しがちな上に、エストロゲンの低下によって膣壁が薄くなったり、コラーゲンの減少により膣内が傷つきやすくなったりしています。内服薬や膣座薬、専用オイルやクリームなど、適切なケアを行いましょう。
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おりものの変化と婦人科受診のタイミング
更年期におりものの変化が見られた場合、どのタイミングで婦人科を受診すべきか迷うことがあるかもしれません。下記のポイントを参考にしてください。
- 異常な色や臭いがする場合
- 大量の出血や、おりものに頻繁に血が混じる場合
- 痛みや痒みが伴う場合
- おりものの量が急激に増えた場合
また、予防的な医療として、症状がなくても定期的に婦人科の診察を受けておくと安心です。
更年期の自分にどう向き合う?
更年期に入り、おりものをはじめとした自分の些細な変化に気付くようになった方も少なくないのではないでしょうか?
更年期は、自分の身体と向き合う期間ともいえます。おりものをはじめとしたさまざまな変化を通じて、身体の声を聞き、自分に合ったケアを見つけることが大切です。
「心や身体の不調は、ホルモンバランスの変化に伴うものである」と知っておくだけでも、更年期の症状が出た際に過度に自分を責めて、さらに不調をきたすことはなくなります。
特別な何かをする必要はありませんが、バランスの取れた栄養のある食生活や、ストレスの少ない睡眠、適度な運動は健康の土台作りに欠かせません。
好きなお茶を買ってのんびり過ごす日を設けたり、アロマや石鹸を少しだけいいものに変えたりと、自分を労わって大事にする時間を作ってあげることも大切です。
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膣内は常に常在菌によって細菌から守られていますが、更年期になると常在菌のバランスが崩れ、雑菌の増殖や膣炎などのトラブルを起こしやすくなります。
デリケートゾーンを正しくケアして、清潔な状態を保つこともトラブルの予防には欠かせません。
デリケートゾーンソープやインナーケア用のサプリメントについては、下記の記事でも解説しています。
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自分自身を大切にする更年期に
更年期とはどのような時期か、おりものの変化について詳しく解説しました。
この記事を読んでいる方の中には、すでに自分の身体の変化に気付いている方も多いのではないでしょうか。更年期において、自分の変化に気付くことは健康を守ることに繋がります。
自分自身を大切にし、心身の健康を第一に考えながら、更年期を前向きに過ごしましょう。
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