これって尿失禁? 30代・40代から始まる症状・種類をセルフチェック
くしゃみなど、ふと力んだときに尿が漏れてしまうことはありませんか?
30代、40代でも、加齢に伴って骨盤底筋の筋力が緩んだり、妊娠・出産によって骨盤が開いて筋肉が伸びたり傷つくと尿漏れの悩みが出てくる場合があります。
頻繁に起こるわけではないため、治療が必要な尿もれ症状なのかどうか気になる方も多いのではないでしょうか。
この記事では、尿もれ症状のセルフチェック方法や、尿もれが起きる原因、尿失禁の症状があるときのトレーニング方法について紹介します。
セルフチェックを通して適切な対策を取れば、ふとした時にも尿漏れに臆さない毎日を取り戻せるはずです。
Index
尿もれ・尿失禁の程度は? 質問に答えてチェック
以下は国際尿失禁会議(ICIQ -SF)の尿失禁症状を確認する質問表です。
まずは、ご自身の尿もれ・尿失禁症状の具合をチェックしましょう。次の質問に回答し、合計点数でチェックできます。
なし(0点) おおよそ一週間に1回あるいはそれ以下(1点) 1週間に2~3回(2点) おおよそ1日に1回(3点) 1日に数回(4点) 常に(5点)
なし(0点) 少量(2点) 中等量(4点) 多量(6点)
まったくないを0、非常に損なわれているのを10とし、点数化してください。 <合計点数> 0点:症状なし 1~4点:軽症 5~9点:中等症 10点以上:重症
出典元:後藤百万. “国際尿失禁会議: 尿失禁症状・QOL 質問票 (ICIQ: International Consulation onlncontinence Questionnaire).” 日本泌尿器科学会雑誌 93.2 (2002): 155.
尿もれの種類をセルフチェック
一口に尿もれ・尿失禁と言っても、症状や原因が異なるいくつかのタイプがあります。ここでは自分の症状がどのタイプなのか簡単に調べられる、セルフチェックを紹介します。
ただし、血尿が見られる、排尿時に激しい痛みがある、突然尿がまったく出なくなるなどの症状がある場合は、自己判断せずにすぐに専門医の診察を受けましょう。これらの症状は尿もれ症状の背景に別の病気が隠れている可能性があります。
具体的なセルフチェックの項目は次の通りです。
あてはまった項目のリンクから詳細を確認しましょう。
1.くしゃみや咳などお腹に力が入った時にもれる
くしゃみや咳をしたとき、または笑ったり走ったりしたときに尿が漏れてしまうことはありませんか?
これに当てはまる場合、「腹圧性尿失禁」の可能性があります。
腹圧性尿失禁は、骨盤底筋が衰えることで尿道を締める力が弱くなり、腹部に圧力がかかったときに尿が漏れる症状です。
30代~40代の女性に多く見られるこのタイプの尿もれは、特に日常生活のストレスの要因になりがちです。
2.突然強い尿意を感じてもれる
突然の強い尿意に襲われ、トイレに行く前に我慢できずに漏れてしまうことがある場合、「切迫性尿失禁」の可能性があります。
切迫性尿失禁は、膀胱が過敏になっており、尿意を感じたらすぐにトイレに行かなければ漏れてしまう状態です。
このタイプは、頻尿とも混同されがちですが、頻尿は回数が多いだけで、切迫性尿失禁のように漏れが伴うことは少ないと言えます。
切迫性尿失禁の症状をより詳しくチェックするには、過活動膀胱症状スコア(OABSS)*が役立ちます。気になる人はぜひチェックしてみましょう。
*おき泌尿器科クリニック「過活動膀胱症状スコア(OABSS)」
3.1と2どちらの症状も当てはまる
1と2の両方の症状が当てはまる場合、「混合性尿失禁」の可能性があります。
混合性尿失禁は、腹圧性尿失禁と切迫性尿失禁の両方の症状が現れるもので、特に閉経期の女性に多く見られます。
尿もれはなぜ起こる? 種類別の原因
尿もれにはいくつかの種類があり、それぞれ原因が異なります。ここでは尿もれの各種類別に、主な原因について詳しく解説します。
そもそも尿もれは女性の方が起こしやすいとされています。
その主な理由は次の3点です。
1:尿道の長さ
画像出典元:TENGAヘルスケア「女性の尿失禁の基礎知識 骨盤底筋との深い関係」
女性は男性に比べて尿道が短いため、尿道を閉鎖する力が弱く、尿もれしやすい傾向があります。
2:骨盤底の構造的不安定さ
膀胱や子宮などを支える役割も担っており、骨盤底筋が衰えるとこれらの臓器が下垂し、尿道が圧迫されることで尿もれが起こりやすくなることがあります。
3:妊娠・出産による骨盤底筋の損傷
妊娠・出産は、骨盤底筋に大きな負担をかけ、尿道括約筋の機能低下を引き起こすことがあります。
これらの要因が組み合わさり、女性の尿もれが起こりやすくなります。
次に、尿もれの種類別の原因について解説します。
1.腹圧性尿失禁
画像出典元:TENGAヘルスケア「女性の尿失禁の基礎知識 骨盤底筋との深い関係」
腹圧性尿失禁は、骨盤底筋の衰えにより、尿道を締める力が弱くなることが原因で起こりやすくなります。
咳やくしゃみ、重い荷物を持ったときなど、腹圧がかかった際に尿道が開いてしまい、尿もれが起こります。
2.切迫性尿失禁
画像出典元:TENGAヘルスケア「女性の尿失禁の基礎知識 骨盤底筋との深い関係」
切迫性尿失禁は、膀胱の異常収縮(過活動膀胱)が原因で、急な尿意に我慢できずに尿もれが起こります。
過活動膀胱は、加齢によるホルモンバランスや自律神経の乱れなどが原因で起こると考えられていますが、詳しい原因は解明されていません。
3.混合性尿失禁
混合性尿失禁は、腹圧性尿失禁と切迫性尿失禁の両方の症状が現れるタイプです。
主な原因は、骨盤底筋のゆるみや膀胱・尿道の機能低下が挙げられます。
特に閉経期の女性に多く見られ、閉経によるホルモンバランスの変化が尿もれのリスクを高めます。
混合性尿失禁は複数の要因が重なり症状が出るため、「腹圧性尿失禁」と「切迫性尿失禁」両方の対策が有効とされています。
この他にも、細かな症状に合わせた治療が必要となるため、自己判断に頼らず早めに医師に相談しましょう。
尿もれの対策方法は? 骨盤底筋トレーニングが最適な理由
尿もれの対策方法として、特に効果が期待できるのが骨盤底筋トレーニングです。
「骨盤底筋体操」「ケーゲル体操」「腟トレ」とも呼ばれています。
骨盤底筋トレーニングとは、骨盤底筋を意識的に収縮させる運動を繰り返すトレーニングのことで、腹圧性尿失禁と切迫性尿失禁の両方の改善や予防の効果が期待できます。
骨盤底筋と尿失禁の関係性については下記で詳しく解説しています。
骨盤底筋トレーニングには特別な道具が必要なく、自宅で手軽に行えます。
<骨盤底筋トレーニングのやり方> 1. 骨盤底筋を見つける 排尿を途中で意識的に止めるとき、収縮させる筋肉が骨盤底筋です。 2. 骨盤底筋を収縮させる 骨盤底筋をゆっくり収縮し、5秒間保持します。 3. 筋肉を緩める 筋肉を緩め、5秒間休憩します。 4. 2~3を10回繰り返す 1日3セットを目標にしましょう。
骨盤底筋トレーニング(膣トレ)を寝たまま、立ちながら、座って、スクワットでとさまざまなポーズで行う方法は下記で解説しています。
おすすめアイテム:TENGAヘルスケア K-Gel CHECKER
挿入して骨盤底筋に力を入れると、自身が今どのくらい上手に筋肉を使えているかをメモリの数値で可視化できます。測定にかかる時間は数十秒程なので、膣トレ終わりなどに手軽に行えるのもメリットです。
ケーゲルチェッカーについては、下記で詳しく紹介しています。
尿もれの対策としては、骨盤底筋トレーニング以外にも次のような治療方法があります。
- 体重減少
体重を減らすことで腹圧が軽減され、尿もれが改善される場合があります。
- 薬物療法
専門医の指導のもと、適切な薬物を使用することで症状の緩和が期待できます。
- 電気・磁気刺激療法
骨盤底筋を刺激し、筋力を強化する治療法です。
- 手術
参考:日本排尿機能学会/日本泌尿器学会, 女性下部尿路症状診療ガイドライン[第2版], 2019
これらの治療方法を検討したい場合は、必ず医療機関を受診し医師の指示に従いましょう。
早めの尿もれ対策で快適な毎日を取り戻そう
この記事では、尿もれのセルフチェック方法や原因、具体的な対策方法について詳しく紹介しました。
尿もれの症状は多くの女性が悩まされていながら、他人に相談しづらい問題です。
我慢しすぎず、まずはセルフチェックで自分の状態を知るところから始めてみてはいかがでしょうか。
適切な対策や治療を始めれば、症状が改善されることがあります。
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