フェムテック・フェムケアとは? ー女性の幸せをサポートしたいirohaの想い
近年、女性についての話題でよく耳にするようになった「フェムテック」。実は、プレジャーアイテムを多く展開するirohaは、フェムテック分野の一つでもある「セクシャルウェルネス」と深い関係性があるんです。
今回はフェムテックや、フェムケアの基礎情報をご紹介します。「セクシャルウェルネス」を⽀えるフェムケアブランドとしてirohaの想いもお届けし、この記事が⼼地よい⽇々へのきっかけになれば嬉しいです。
Index
フェムテック・フェムケアとは?
「フェムテック」言葉の意味とは
Femtech(フェムテック※)とは、Female(⼥性)とTechnology(テクノロジー)を組み合わせた造語です。2013年、生理周期管理アプリの代表でもあるドイツの起業家アイダ・ティン氏が、創業に際してつくった言葉だと言われています。現在では、さまざまなライフイベントに合わせ、女性の健康課題をテクノロジーによって解決する製品やサービス分野を幅広く指す⾔葉となりました。
フェムテックという言葉は、日本では2019年頃からTVや新聞などのメディアで特集が組まれるなどマスコミで取り上げられ、広がりを見せました。また、大手百貨店大丸梅田店やイオン等がフェムテックをテーマにした売り場をオープンするなど、フェムテック関連のさまざまな商品やサービスが登場。
2021年度には経済産業省が「フェムテック等サポートサービス実証事業費補助金」の間接補助事業者の公募を行い、国からも推進されています。フェムテックの広がりは続き、2021年には新語・流行語大賞にノミネートされました。
同様に、Femcare(フェムケア)も、一般的に⼥性の体や健康のお悩みをケアする製品・サービスのことを指します。
※フェムテックについて確立された定義は存在せず、市場の全体像も定められていません。また、「フェムテック」と「フェムケア」(必ずしもテクノロジーを活用していない、女性の体や健康をケアするサービスやプロダクト)の区別は明確にされておらず、TENGAでは、フェムテックを「女性特有の健康課題を解決するサービスやプロダクトの総称」として扱っています。
「フェムテック」の認知度は?
当社が行った調査(20~50代の男女計800名に調査、2022年)では、「フェムテック」という言葉を知っている人は全体の約2割にとどまりました(※1)。フェムテックの中には、月経管理アプリや吸水ショーツ、精子観察キット、irohaのプレジャーアイテムなど、身近なものも幅広く含まれています。
フェムテックは世界的に大きな注目を集めており、世界全体でのFemtech業界への投資額は2012年の約60億円規模から2019年の約800億円規模と、10倍以上に増加しています。さらに2025年には世界での市場規模が約5兆円規模になるという推測もあります。(※)
(※1)出典:「月刊TENGA第45号」
(※2)出典:SOMPOひまわり総健リサーチ第3弾「日本の Femtech(フェムテック)市場の可能性に関する調査」 (2020年3月号)
日本国内におけるフェムテック/フェムケア市場の枠組み
フェムテックは2013年頃から海外を起点に広がり、現在では、月経、妊娠・不妊・産後ケア、更年期、婦人科系疾患、セクシャルウェルネスなどさまざまな分野があり、「ウェルビーイング」が注目される昨今、大きく市場が拡大しつつあります。irohaは「セクシャルウェルネス」分野に該当します。
Femtech Japan 2022/Femcare Japan 2022 industry cloud β版
出典:フェムテックジャパン
セクシャルウェルネスとは?
世界保健機構 (WHO)の定義によると、セクシャルウェルネスとは、「セクシャリティに関連する身体的、感情的、精神的、社会的幸福の状態」を指します。解釈はさまざまありますが、irohaでは、「自分の性的欲求を肯定し、楽しめて、心身が満ち足りている状態」と考えます。
フェムテック分野の中でも、セクシャルウェルネスは、今までタブー視されやすい傾向にあり、学術論文や調査などのデータが少なく、情報が十分ではない(※)状態にあったため、取り上げづらい側面もあったのではないかとも考えられます。
※参考:経産省 令和2年度産業経済研究委託事業 働き方、暮らし方の変化のあり方が将来の日本経済に与える効果と課題に関する調査報告書(概要版)
男性に比べて、体の構造や、社会的・文化的背景から、「セクシャルウェルネス=性の健康」を獲得しにくいという性的ハンデや課題感を感じている女性も少なくないと言われています。
食欲、睡眠欲、性欲は人間の三大欲求といわれ、人間の生命活動に必須なものと考えられてきました。食欲と睡眠欲がなくては生きていけませんが、なぜ性欲が三大欲求に入っているのでしょうか? 性欲はこれまで「種の保存」のためと考えられており、個人の生命活動には関係ないと、他の2つに比べて個人レベルではあまり重要視されない傾向にあったと指摘されています。
しかし、近年医学的、科学的な側面から、性欲は健康と深く結びついていると考えられるようになりました。性欲は心と体の健康を保ち、健康であるからこそ食欲や睡眠欲が感じられる。食欲、睡眠欲、性欲は渾然一体の関係ですべてが満たされているからこそ安定した三角形を保っていられるとも言えそうです。
フェムテックのムーブメントとともに歩んできたiroha
フェムテックのムーブメントとともに、女性誌からirohaへの取材件数も年々増加。2021年の取材件数は、なんと2018年の12倍に! フェムテックムーブメントやフェムケアへの関心度の高さがうかがえます。これまでのフェムテックのおおまかな変遷と、irohaの歩みをご紹介します。
2017年
SNSを中心に #MeToo運動 が広がり、主に欧米で女性の人権に関する意識が高まりました。日本でもこのムーブメントに火がつき、2019年には #KuToo運動 が広がるなど、今まで「仕方ない」で見過ごされてきた女性の悩みが顕在化する独自の動きが展開されました。
2018年
2018年8月、大丸梅田店でiroha初のポップアップストアをオープンし、テレビや新聞でも取り上げられました。売上は目標の3倍以上となる約400万円を記録し、同フロアのポップアップストアの中で1位に。お客様から「こんな場所が欲しかった」と嬉しいお言葉をいただきました。
2019年
2019年、fermata社などフェムテックのスタートアップ企業が次々に設立されました。日本でも、吸水ショーツや月経カップが多数発売され、女性誌『SPUR』が渋谷に生理用品のサンプル付き広告を掲出するなど、生理に関する問題提起が活発になりました。また、大阪・大丸梅田店では女性のバイオリズムに寄り添うフロア「michi kake」がオープンし、女性の体の悩みに向き合う機運が高まっていきました。
2019年11月、大丸梅田店の「michi kake」でiroha初の常設店がオープン!
オープン初日の売り上げはmichi kakeエリアの中で1位となりました。さらに12月にはNHK「あさイチ」で店舗の様子やirohaアイテムが紹介されるなど、メディアでもセクシャルウェルネスがオープンに取り上げられるようになりました。
おかげさまで2022年11月に3周年を迎えました!
2020年
2020年にはリアルサイズモデルの活躍が増え、自分の体をありのまま愛するボディポジティブ の概念が広がっていきます。さらにコロナ禍によっておうち時間が増え、自分と向き合う機会ができたことで、自分の心身の快さを大事にする #ご自愛 という言葉がよく使われるように。
セルフプレジャーも「自分の心身を知る方法」としてメディアに取り上げられ、フェムテックは生理だけではなく、セクシャルウェルネスも包括した概念として捉えられるようになりました。
2020年、コロナ禍の広がりとともに女性誌での取材が増え、ヨガ専門誌で「健康の一環」としてのセルフプレジャー、irohaが取り上げられました。
2021年
2021年には、大手衣料品メーカーから吸水ショーツが、大手衛生用品メーカーの生理用品ブランドから月経カップが発売され、大手企業がフェムテックに参入。さらなる盛り上がりを見せています。
同年2021年には、水原希子さんによるAmazonプライムビデオの番組「キコキカク」でirohaの特集が組まれ、AbemaTVのティーン向け性教育ドラマ「17.3 about a sex」でもirohaが使用されるなど、フェムテックから性教育に至るまで、幅広い文脈でirohaを取り上げていただきました。
今回は、フェムテック・フェムケアについて、irohaの歩みとともにご紹介しました。2013年に誕生し、2023年3月に10周年を迎えたiroha。「性的欲求はひとにとって根源的な欲求であり、心地よく性を楽しみ、よろこびや満足を得る体験は、日々の幸せや人生の豊かさにつながるのではないか」と考えています。
衣食住のように、人生を豊かにするライフスタイルの一部として、性を楽しんでほしい。そんな想いを込めて、「セクシャルウェルネス」を⽀えるフェムテック・フェムケアブランドとして、これからも⼥性の⼼地よい⽇々をサポートしていきます。
irohaの想い〜社員インタビュー記事〜
開発チーム、iroha STOREスタッフ、広報チームへのインタビュー記事です。よろしければ、あわせてお読みください。