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膣トレーニングがもたらす効果とは/関口由紀先生

関口由紀先生

医療法人LEADING GIRLS 女性医療クリニックLUNAグループ理事長

医療法人LEADING GIRLS 女性医療クリニックLUNAグループ理事長、医学博士、経営学修士、泌尿器科専門医・指導医、漢方専門医・指導医、横浜市立大学大学院医学部泌尿器病態学客員准教授

女性医療クリニックLUNA:http://www.luna-clinic.jp/

先生が提唱されている“膣トレーニング”とは何ですか?

骨盤底筋トレーニングと同じものです。

骨盤底筋トレーニングは病気を治すための、マイナスをゼロにするトレーニングですが、膣トレはセックスが楽しくなるための、ゼロからプラスにするトレーニングです。

 

腹式呼吸で、息を吐きながら、肛門と膣をギュと締めて、グッと持ち上げて5秒くらい維持してから、ゆっくりゆるめてリラックス。この動きを1日10回から50回くらい、2~4回に分けて行ってみましょう。

 

膣トレーニングがもたらす効果とはどのようなものですか?

尿漏れ、便秘、月経痛の改善に加え、深いオーガズムを得られる・膣の締まりが良くなる効果もあります。

骨盤底は膀胱、子宮、膣を支えるとともに、排泄をつかさどっています。ですから、尿漏れがなくなったり、便秘、月経痛が軽減したりといった症状の改善という側面と、骨盤底筋を鍛えることで、より深いオーガズムを得られる、膣の締りが良くなるといった効果があります。

 

また、骨盤周りの血流が良くなるので下半身の冷えにも効果的です。その他にも、腹式呼吸を併用することで後ろ姿や立ち姿が綺麗になるといったメリットも期待できます。

 

 

膣トレーニンググッズを使わずに骨盤底筋を鍛える方法はありますか?

基本的には道具を使わずに行います。

骨盤底トレーニングの際には道具を使わずに行うのが一般的で、より負荷をかけたり、楽しんだりするために膣トレグッズがあると考えたほうが良いでしょう。

 

また、膣トレの効果的な方法としては、膣に指を入れて、きちんと膣が収縮しているか確認しながら行うと良いでしょう。

 

 

女性がかかりやすい泌尿器疾患にはどのようなものがありますか?

代表的なところでは、急性細菌性膀胱炎が挙げられるでしょう。

セックス、セルフプレジャーの盛んな時期の女性に多い疾患です。膀胱炎を引き起こす細菌は常に自分の肛門や外陰部の皮膚から尿道へ出入りしていますが、セックスやセルフプレジャーをすると、細菌の数が増えるので、膀胱炎にかかりやすくなります。また健康な場合は問題ないですが、免疫力が落ちている時――風邪を引いた時やとても疲れている時など――はかかりやすくなります。

 

年に2、3回の頻度で症状があり抗菌薬や抗生剤を飲めば1週間以内にすぐ治る程度でしたら問題ありませんが、年に5、6回の頻度で発症し、薬を飲んでも1週間以上治らないという場合は、「膀胱痛症候群/間質性膀胱炎」、「外陰痛症候群」といった別の病気を発症する前段階であったり、すでに発症しているという可能性があるので注意が必要です。

 

 

泌尿器に負荷がかかってしまうような セルフプレジャー方法はありますか?

粘膜が出血するような強い刺激はよくありません。

また、体調が悪い時は、免疫が下がっており、膀胱炎などの疾患にかかりやすいので、セルフプレジャーやセックスは控えたほうが良いでしょう。膣や膀胱に痛みがあるときも同様です。痛みがあるということは炎症をおこしているということですので、陰部の刺激になる行為は控えましょう。

 

 

最後に、関口先生がおすすめする女性のセルフケアとは何ですか?

規則的な生活を心がけましょう。

女性の身体はリズムが非常に大切です。体調を崩しがちな人は特に、不規則な生活は避けたほうが良いでしょう。決まった時間に起きて決まった時間に寝る、食事の時間を決めるといった規則的な生活を心がけましょう。

 

意識しなくとも仕事中は交感神経が優位になりますので、アフター5は副交感神経が優位になるように意識する必要があります。副交感神経を優位にするには、恋愛中の彼と会うのが一番ですが、いつでも恋愛中の彼氏がいるとは限りませんね(笑)。マッサージを受けに行ったり、足もみやアロマバス、そしてもちろんセルフプレジャーなどでリラックスし、副交感神経を優位にするようにしてみましょう。

 

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