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作家が紡ぐセルフプレジャー
第6回:尼神インター・誠子「自分の気持ちに素直になる!」

「セルフプレジャー」をテーマに、作家が思いをしたためる連載「作家が紡ぐセルフプレジャー」。第6回目は、芸人の尼神インター・誠子さん。

 

 

最近の私のテーマは「自分の気持ちに素直になる!」です。仕事でも恋愛でも、自分の中に湧いてきた気持ちに正直にいたいと思うんです。

 

このirohaさんのコラムのお話を頂いた時の正直な気持ちは、「え! アレすることってセルフプレジャーって言うん!?」でした。そんなオシャレな洋楽のタイトルみたいな呼び方をするなんて知りませんでした。こういう話って私はあまり周りの女友達ともした事がなくて、仲良しの女芸人とも、恋愛の話や、どの男性芸人がタイプか? みたいな話はするけど、セルフプレジャートークはしたことがありません。

 

昔、同期の女芸人が女性向けのエッチなDVDを貸してくれたことがあったんですが「同じ職場で仕事ができない後輩の歳下男子が豹変」みたいな設定で、私は歳上がタイプで歳下男子を好きになった事がないので、全く萌えず、ノーセルフプレジャーに終わりました。そもそも私、自分の中の「性欲」にあまりピンときていないところがあります。漠然と「なんかムラムラする」「今日はエッチな気分」と感じるときはあるけれど、これが「性欲」と言えるのかはわかりません。

普段、コンビのネタは基本的に私が書いているんですが、たまに下ネタしか思い浮かばない時があります。その時は「もしかして誠子、ムラムラしてる!?」って思うけど、ただ下ネタが好きなだけかなって(笑)。

 

性欲というものにピンときていない私ですが、好きな人がいると「抱かれてー!」という感情は湧いてきます。もしくは、「この男、抱きてー!」と。多分、恋愛と性欲がセットなんだと思います。でも後輩の女芸人のゆにばーす・はらちゃんは、恋愛関係なく、「最近、めっちゃ性欲溜まってるんですよね」ってよく楽屋で言っています。性欲の在り方も、人それぞれです。

 

私は、セルフプレジャーを数える程しかしたことがないです。みんながどのくらいの頻度でするのかわからないけど、多分少ない方なのかな? と思います。アマチュアセルフプレジャーです。個人的に、感情が乗ってないと体もあまり気持ち良くないというか。漫才のネタでも、自分が本当にキュンとする恋愛の設定でしかやりたくないんです。自分が心から好きだと思ってやっている方が面白いものになるし、お客さんにも伝わるものがあるなって思うからです。

 

今、書いてて思ったんですけど、セルフプレジャーを漫才で例えた人って、世界で私が初めてかも!

 

以前の私は、セルフプレジャーの話をすること自体に少し抵抗がありました。心のどこかで恥ずかしいという気持ちがあって、数年前の私ならこのコラムを書けていなかった気がします。でも今は全く違うんです。そもそもこういう性に対する話って、「女性は大ぴっらにするものじゃない」と勝手に思い込んでいました。それは自分の育ってきた環境だったり文化だったり時代だったり、そういうものに無意識のうちに自然と影響されていたんだと思います。そういう自然と植え付けられた固定概念ってたくさんあるなって思うんです。

 

「女性の幸せは結婚」とか「女芸人は女を捨てなくちゃいけない」とか「プロポーズは男性がするもの」とか。でも最近はそういう固定概念を「本当にそうなのかな?」と考え直すようになりました。芸人としてお笑いも頑張るし、可愛くなりたいから美容もオシャレも頑張りたいです。セルフプレジャーで自分を気持ち良くするのって、素敵なことだと思います。お気に入りのコスメでメイクをしたり、新しく買った洋服を着たり、お風呂上がりにハーゲンダッツを食べたりするのと似てるなって思います。日常の自分を少し上げてくれるプチ魔法みたいだなって。

 

大切にしたいのは、自分の中で生まれた素直な感情です。だから、自分の気持ちを大切にできないと相手や周りの人の気持ちも大切にできないと思うんです。人からどう思われるかを気にし過ぎて、自分の気持ちや欲求に蓋をして我慢しちゃうと機嫌が悪くなりますよね。性別関係なく、機嫌が悪い人って本当にモテないと私は思うんです。私はずっと「機嫌が良い女は、いい女」と思っています。機嫌が良く、笑顔でいるとピカピカして見えるんです。「ブス」って容姿のことじゃなくて、表情なんじゃないかなって思います。ムスッがブスになるんだなって。だからそうならないためにも、我慢せずに自分の欲求には素直でいたいです。

 

あと最近気づいたのは、男性はエロい女性の方が好きな場合が多い! ということです。私の周りにはたくさんの男芸人さんがいて、楽屋でよくエロ話をしています。もうここでは言えないようなゲスい話も多いです。でもそれを聞くと、「これがリアルな男性の気持ちなんだなあ」と勉強になります。とはいえ、世の中には色んな男性がいるし、芸人は少し特殊かもしれないので、あくまで参考程度にしてほしいんですが(笑)、いろんな男性芸人の意見をまとめると、「下ネタに笑ってくれる女の子は好感度が上がる」「意外とおっぱい派よりもお尻派が多い」「ネタをしている時に客席の女の子をすごく見ている」「とにかくよく笑う女の子がいい」「結局、Tバックはいい」と、このような結果になりました。もし、性欲を感じることがあったり、セルフプレジャーをしたいなと思ったりしたら、あまり恥ずかしがらず、もう少し開放的になった方があなたにとって良いのかも!?

 

あ、でもセルフプレジャーのことは好きになっても、こんなにエロい芸人のことは嫌いにならないでください!

 

 

プロフィール

誠子

1988年生まれ。兵庫県出身。2007年に吉本総合芸能学院「NSC」で同期だった渚と「尼神インター」を結成しデビュー。現在はバラエティー番組のほか、ルミネtheよしもとなどの舞台に出演中。

Twitter:@seiko1204

Instagram:@seiko_1204

 

 

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