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オトナの「性」コミュニケーション、ムズすぎ問題についてアラサーOLが本気出して考えてみた

 

みなさんこんにちは。
iroha広報のいぬいぬこと、犬飼と申します。

 

今回、ありがたいことにiro iro irohaの中で「好きなように(?)記事を書いていいよ」と嬉しいお許しが出たので、私の独断と偏見で好きなことをご紹介していく不定期連載記事を書いていこうと思います! いえ~~~い!!! 

 

ということで第一回目は、おうちで観れちゃうiroha広報オススメ「ちょっぴりニッチでセクシーな映画」3選として、犬飼の非常に独特なセンスで選ぶちょっぴりニッチでセクシーな映画をご紹介しました! 

 

そして第二回目のテーマは、犬飼が最近個人的に気になっていた「パートナーとの『性』に関するコミュニケーション」について。

ズバリ「大人の(特に性)コミュニケーション、まじむずいんだが???? 」を語っていきたいと思います。

 

犬飼幸

iroha PR担当

女性の性や恋愛事情に関する記事を執筆する「エロライター」として大学生の時から活動。新卒でPR会社に入社後もライターとして働き、2019年株式会社TENGAに広報として入社。
現在はirohaやINTIMATE CAREを中心としたブランドの広報・PRを担当。

趣味は音楽フェスで踊ることと仕事帰りに巨大なポップコーンを抱えて一人で映画を観て号泣すること。自称「根暗な陽キャ」として相反する感情と日々向き合っています。

 

性のお悩み、話しづらいよ~~~

今回私が「パートナーとの(性)コミュニケーション」をテーマに選んだ大きな理由は、「言いたいことを伝えるってどうしてこんなに難しいんだろう」と感じる瞬間が多いから

 

TENGAに勤めているとよく耳にするのが、「性について思っていることをパートナーと話せない」というお悩み。そうそう、「性の悩み」って話すのめちゃくちゃ勇気いりますよね。

 

「もっとセックスの頻度を上げたい/下げたい」
「大好きだけどどうしても痛いから潤滑ジェルを使ってほしい」
「出産をしてから体が痛いし忙しいしで正直セックスなんてしたくない」etc…

 

「性の悩み」と一口に言ってもその種類は様々。
ネガティブなものもあれば、きっと捉え方次第ではポジティブになりそうなものもあるのですが、やっぱり「性」に関するものになると途端に話しづらくなる…

 

「今夜のご飯何にする~? 」「入浴剤、ラベンダーとひのきの香りとどっちがいい? 」ぐらい気軽に話せればいいのに…と、TENGAに勤める私ですら思うことが何回もあります…。

 
 
 

大事なこと、話し合えている? 4人に1人は不満あり

月刊TENGA46号「どうして性の不満は言いづらいのか」では、20~30代の同棲5年目以内の男女合計600人に「同棲カップルの家事・育児や性などに関するコミュニケーション」について調査を実施。
その結果を見てみると…。

 

9割の同棲カップルが関係性良好! しかし「出産・育児」や「性生活」について会話やすり合わせができていないカップルが多い

 

 

すり合わせができていない項目のトップ3は「出産・育児」40.0%、「性生活」36.1%、「友人付き合い」30.8%

 

■性生活について同棲カップルの4人に1人が不満や要望があるにもかかわらず、パートナーに伝えられていない

 

 

性生活に関しては、不満や要望があっても「パートナーに伝えられない」と答えた人が、「親戚付き合い」や「出産・育児」などと比べて最も多い24.3%にのぼりました。

およそ4人に1人が性生活に関するコミュニケーションに課題を抱えているようです。

 

■パートナーからのセックスの誘いを断る理由には、家事などで不満がある人も… 

 

 

「パートナーと性についての会話をしているか」という設問では、「普段からしている」と答えたカップルは、半数以下の44.8%という結果に

また「一度もしたことがない」「したいと思ったこともない」というカップルも13%いました。
一つ屋根の下で暮らしていても、性について話し合う機会は意外と少ないことがうかがえます。

また、パートナーからの性的なスキンシップ(裸で抱き合う、挿入を伴う行為をする等)を断ったことがある人は39.8%。
性的なスキンシップを断った理由としては、「(家事に対する不満など)セックス以外のことでパートナーに不満があったから」という声も見られました。

 

そう、調査の中では、ほとんどの同棲カップルさんが関係性は良好なのに「性生活」について会話ができておらず、さらに「性生活に不満を抱えているのに伝えられていない」という状況が明らかとなりました。

 

これ、私が特に「うわああ分かるうう」となったのが、「セックスの誘いを断る理由に家事など他のことへの不満が混じっている」というもの。

一緒に暮らしていると、嬉しいことや楽しいこともたくさんありますが、それと同じぐらい、不満や理解に苦しむこと、思わず「ちょっと表に出ろや」と言いたくなるようなことがありますよね。(ありますよね?)

 

そんな時に「普段大した家事もしないくせにセックスだけ当たり前のように誘ってくんな。やることやってから言えや」という気持ちになって、セックスの誘いを心から喜べなくなっちゃうんですよね。
めちゃくちゃ分かる~~~(あと普通に生理前のイライラしている時とか、他のイライラをセックスの誘いを断る理由にくっつけちゃう…)

 
 

セックスを断る場合は「問題の分離」が必要

株式会社すきだよ代表取締役あつたゆかさんによると、この「家事の不満でセックス受け入れられない問題」には「起きている問題の分離」が必要とのこと。

 

あつたゆか さん

株式会社すきだよ代表取締役

「誰もが大切な人とずっと幸せでいられる社会をつくる」をビジョンに、家族・パートナーシップに関する社会課題を解決し、ふたりらしい生き方を支援する。

8万人以上の夫婦・カップルが利用する対話ツール「ふたり会議」や、結婚とキャリアのプロが人生設計から結婚後までサポートする婚活サービス「LASIKU」を運営中。企業・自治体向けに、共働きでのキャリア形成・夫婦間のコミュニケーション講座・ライフプラン研修も提供している。

TBS・フジテレビ・アベマTVほか、日経ウーマン・日経新聞などメディア掲載多数。著書に「家庭も仕事もうまくいく!共働きのすごい対話術」など。

 

あつたゆかさん
あつたゆかさん
例えば、家事に不満があるなどセックス以外での不満があって、それを理由にセックスを断るということは、「家事」と「セックス」の二つの問題を解決する必要があります。

そのためには、まず問題の分離が必要です。
セックス以外のことに対する不満を「セックスを断る」という行為で伝えようとしても、真意が伝わらないどころかかえって問題がこじれてしまう可能性があります。

家事の不満は「家事についてこうしてもらえると助かるんだけど、どうかな? 」と、家事単体で問題解決を目指すようにしましょう。
そうすると、関係性自体も良くなって、スキンシップもより良い形に改善できるかもしれません。

 
 
 

セックスのハードル上がりすぎかも

さらに同調査の中で浮かび上がってきたのが、「セックスの定義、実は幅広いのでは? 」ということ。

「セックス」と聞くと「挿入し女性がオーガズムを得る/男性が射精をする」がゴールと考える方も多いかもしれませんが、調査で「セックスとはどういう行為をすることだと思うか(セックスの定義)」を尋ねてみたところ、人によって幅があることが分かりました。

 


 

最も多かったのは「性器の挿入を伴う行為」で84.7%でしたが、「性的に体を触り合う」56.0%、「裸で抱き合う」44.5%、 「唇や舌で相手に触れる」39.7%と、約4割〜5割の人は「挿入以外の行為」もセックスだと捉えているようです。

また、「キス」がセックスと考える人も25.0%いました。さらに「ハグをする」「好意を伝え合う」といったことも、1割以上の人がセックスであると答え、セックスの範囲は広く人それぞれであることが分かりました。

 

最近の個人的な意見としては、「キスやハグなどで愛情が確かめ合えているのであれば、必ずしもセックス(挿入を伴う行為)をしない日があってもいいのでは? 」と思ったり。

大人たちにとって、仕事や家事や育児など日々様々なタスクがある中で、セックスの時間を捻出したり、体力をそこに向けるのって結構大変だったりします。
大好きだけど、セックスもしたいけど、私は30分でも多く寝たいんや…という時もしばしば。

 

もちろんパートナーとの愛しい時間は大切だけれど、それは日常の中の色んな方法で育めることもあるだろうし、セックスは選択肢の一つに置いておきながら他の方法だっていいのではないかと。

 

調査の中で「セックスの定義」について広くとらえている方が多いという結果を見て、私個人としては少し救われた気がしました。

「セックスをする・しない」の0・100で考えるのではなく、どの行為なら今日はOKなど、パートナーと対話してみるのもいいかもしれませんね。

 
 
 

あつたゆかさんに聞く! カップルのコミュニケーションを円滑にする方法

色んなお悩みがある中で、じゃあ具体的にどうしたら円滑なコミュニケーションができるのか…まさに悩めるアラサー犬飼が知りたい「同棲カップルだからこそ大切にしたいコミュニケーション術」を、あつたゆかさんに伺いました。

 
 

そもそもコミュニケーションとは? 

仲は良いのに、大事なことはなかなか話し合えない。それは、コミュニケーションには「会話」「対話」「議論」「討論」などの種類があり、難易度がそれぞれ異なるためです。

コミュニケーションと聞くと「今度のデートはどこへ行く? 」といったたわいもない「会話」をイメージするかもしれませんが、関係を良好に保つためには、お互いの価値観を相互理解するための「対話」が重要です。

 

<4つのコミュニケーション>

 

  • 会話:たわいもない会話
  • 対話:結論を出すことが目的でなく、お互いの価値観を話し合って相互理解すること
  • 議論:何か問題があった時に、一つの結論を模索すること
  • 討論:「~すべき」という考えと考えを戦わせるコミュニケーション

 

カップル間・夫婦間は近い関係だからこそ、自分を受け入れてほしいという期待が生まれたり、甘えが出たり、無意識にパートナーとのコミュニケーションを軽視している人も多いのではないでしょうか。
アドラー心理学でも、職場の同僚や友人以上に難しい人間関係だとされています。

 
 

自分も相手も大切にできる「アサーティブなコミュニケーション」をするために意識したい3つのメソッド

一般的に、コミュニケーションには、非主張的、攻撃的、アサーティブの3つの自己主張タイプがあります。

 

<3つの自己主張タイプ>

 

  • 非主張的:自分の気持ちを伝えることを我慢してしまう or 遠回しにしか伝えられない「私はOKじゃない/あなたはOK」のスタイル
  • 攻撃的:自分の主張は伝えられるが、相手を傷つけてしまう「私はOK/あなたはOKじゃない」スタイル
  • アサーティブ:自分も相手も大切にする「私はOK/あなたもOK」のスタイル

 

目指したいのはもちろんアサーティブなコミュニケーションです。
アサーティブなコミュニケーションをするためには、次の3つを意識することが大切です。

 

1.“I(アイ)”メッセージを使う

 

「あなたはいつも○○だよね」と言われると、責められているような気持ちになりやすいもの。
要望や不満を伝える際は、「I (私)」にフォーカスした表現に変えてみましょう。

 

NG:「あなたは家事をしてくれない」
OK:「私はこの家事を手伝ってほしい」

 

2.怒りの「なんで? 」を使わない

 

理由を知りたいからではなく、怒りの表現として「なんで○○しないの? (あなたはするべきなのに)」という言葉が出そうなときは、いったん深呼吸。
本当に理由が知りたいなら、「(背景を知りたいから)理由を教えてくれるかな? 」と冷静に質問するのが◎です。

 

NG:「なんでこんなことするの? 」
OK:「私は○○が悲しかったんだけど、理由があるなら教えてもらえると嬉しい」

 

3.「普通○○でしょ」は使わない

 

「普通はこう」「これが常識」というイメージは、そもそも自分の思い込みかもしれません。
別の家に生まれ、別の環境で育った二人が良い関係を続けていくために、「普通」をいったん手放してお互いの要望にフォーカスしたすり合わせをしてみましょう。

 

NG:「男だから、女だから、今どきは○○が普通」
OK:「私はこうしたい。あなたはどう? 」

 

また、愛情表現(ラブランゲージ)も人それぞれで感じ方が異なります。

言葉で「好き」と伝えられることを好む人、行動によるサービスを好む人、贈り物を好む人、一緒に過ごす時間が何より大切と感じる人、身体的なふれあいを愛情表現と感じる人…など。

パートナーと自分が、お互いにどんなことをラブランゲージと感じるのか、話し合ってみるのも良さそうですね。

 
 

【よくある性のお悩み】性的コミュニケーションの上手な断り方は? 

さらに、よくある性のお悩みに関しても聞いてみました! 

セックスを含む「スキンシップの断り方」に悩む人も多いようです。
断ると角が立つから…と我慢し続けているといつか爆発してしまい、逆に関係が悪化する恐れもあります。
だからと言って、断ることで相手を傷つけるのも避けたいところですよね。
 
スキンシップを断る際のポイントは、相手に対する好意をきちんと添えること。
「あなたのことは愛している、ただ○○という理由で今日はできない」と、好意と理由を一緒に伝えることが大切です。

また、スキンシップやセックスの誘いを断ったとき、「どうして断ったのか? 」と自分の本音を深掘りすることも重要です。

疲れて性欲が湧かないのか、性交痛がつらいのか、それとも家事などセックスとは別のことで不満を持っているのか…。自分とも対話してみて、真の理由が分かれば対処法も探りやすくなります。

 
 

【よくある性のお悩み】セックスしたい頻度がお互い違う場合は? 

セックスしたい頻度にギャップがある場合は、「セックスの定義」について改めて考え、お互いのイメージをすり合わせてみましょう。セックスの定義は人それぞれなので、イメージにギャップがあることも多いのです。

 

さらに、自分の中で「セックスの定義」を広げると、向き合うハードルが下がるかもしれません。

例えば「疲れているときは時間をかけたセックスをするのは難しい、でも30分程度のスキンシップならOK」「挿入を含むセックスは月1回がいいけど、ハグや添い寝は毎週末OK」といった考え方もできます。

お互いにとって心地よいポイントを探ってみてください。

 
 
 

もっと楽しくコミュニケーションとりたいなあ

調査から、多くの人が「性に関するコミュニケーション」に課題を感じ、かつどう解決したらいいのか…と悩んでいる様子が伺えました。

まさに私もその悩める一人なので、どの結果・回答にも「…分かる…! 」と一人、ため息をついてしまいました…。

 

あつたゆかさんによる実践的なコミュニケーション術、実は仕事でもよく使われている手法で、誰かに想いを伝える際に「あなたは~! 」と話すのではなく「私は~」と “I(アイ)”メッセージを使うと良いそうです。

私はこのお話を聞いてから早速自宅でパートナーに「〇〇をしてくれて嬉しい。でも私は▲▲なところが残念だなって思ったんだけどあなたはどう? 」と話し方を変えています。(今までは「ねえ? なんでこれってできないのかなあ? 」と笑顔で激詰めしてた)※効果はまだ不明

 

コミュニケーション術を活かしつつ、「セックスの定義」を自分、そしてパートナーと共に拡張しながら、もっと楽しくエアリーに性コミュニケーションがとれるよう、これからも精進していこうと思う犬飼でした。

 

iroha広報犬飼連載第一回目はこちら

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